1. 秩父巡礼の発祥には諸説ありますが、室町時代後期には秩父札所が定着し、江戸時代には江戸庶民を中心に観音巡礼の聖地として賑わいました。今回歩く江戸巡礼古道は、素朴さが残る秩父の里山や市街地など変化に富んだコースを毎回歩くことができます。3月、まだ少し寒さの残る頃に第1回がスタートし、桜や花桃が満開になる4月、ツツジと新緑の5月、田植えが終わり緑深まる6月に最終回の第8回を迎えます。全コースを一週間でまとめて回らずに、毎月秩父に通うからこそ実感できる自然の移り変わりは、シリーズを通じての楽しみでもあります。歩き巡礼が初めての方も、回数を重ねることでお参りや歩くことに慣れ、最終回には歩ききった達成感と一緒に山道も歩ける体力がついてきます。 これから本格的な登山を始めてみたい方の足慣らしやトレーニングにもお勧めです。
2. 第６回は、札所と札所の間の距離が、もっとも長い区間です。三峰口駅をスタートして贄川宿を通り、江戸時代三峰詣でをした巡礼が歩いた町文コースを歩いて秩父市から小鹿野町へ入ります。舗装路主体の巡礼道をひたすら歩き権五郎峠から国道に出て、栗尾バス停付近から第6回唯一の札所、第３１番観音院を目指します。ようやく山門に着いたあと、さらに約300段の石段を登りますが、辿り着いた先には巨大な岩壁のくぼみに本堂と、その横に落差30ｍの滝が流れる圧巻の光景が待っています。踏ん張りどころのコースなので一緒に頑張りましょう。
3. 三峯神社の参拝客が立ち寄った宿場町の名残を残す贄川宿には、たくさんのかかしがユーモラスな姿で出迎えてくれます。途中の道の駅は、週末は立ち寄り予定ですが、平日は定休日に当たります。昼食と行動食は必要な分をあらかじめ持参してきてください。
4. 一日中歩きますので、出来るだけ荷物を軽くして運動しやすい服装がお勧めです。特に、気温が高い日はこまめな水分補給が必要になります。日頃からウォーキング（約10kn）や山歩きをしていると、苦行にならずに楽しむ余裕が生まれます。
5. ＜講師プロフィール＞■上村　博道（かみむら　ひろみち）　1965年東京生まれ、ガイドとして気象予報士として、皆さんの登山をサポートできるよう活動しています。一緒に歩きながら、自然の美しさや奥深さを発見しましょう！1998年チョモランマ登頂、気象予報士、（社）日本山岳ガイド協会認定　登山ガイドステージ3、秩父札所観音霊場公認先達■上村　絵美（かみむら　えみ）　「山での素敵な体験を通して、みなさんの心を豊かにするガイドでありたい」と、心がけています。関東周辺、東北、北海道の山を中心に、季節の山を楽しみながら活動しています。（社）日本山岳ガイド協会認定　登山ガイドステージ3、総合旅程管理者、秩父札所観音霊場公認先達 ※モンベルスタッフは同行しません。

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